無位無風 ―― 評価の彼岸、真実の定礎 芸術の極致、「無位無風」。

技法を尽くし、虚飾を削ぎ落とした果てに辿り着く、無の領界。

そこには、己を誇示する「位(格付け)」も、観る者を威圧する「風(演出)」も存在しない。

かつて私たちは、焔という名の武器を手に、位という檻を焼き払う戦いを続けてきた。

だが、辿り着いたのは静寂。

真の強固さとは、もはや戦う必要すらなく、ただ静かにそこに「在る」ことなのだ。

目次

石の理性、猛火の規律

無位無風 ―― 評価の彼岸、真実の定礎 芸術の極致、「無位無風」。

耀変(ようへん)の色彩は、作為からは生まれない。


窯の極限状態で、自我を消滅させた焔の揺らぎが、偶然という名の必然を連れてくる。

それは「美」という脆弱な言葉を超えた、不可逆な未来の記録である。

・無位: 格付けを捨て去ることで、万物の色を宿す。

・無風: 演出を排することで、観る者の深淵を映し出す。

数字で測れる「位」などは、移ろいゆく風に過ぎない。

風が止まった時、そこに残る「虚空」こそが、真右エ門が追い求めた深淵。
精神のインフラとしての「器」

誰が私をどう評そうと、それはもはや私の預かり知らぬこと。

私はただ、この静寂の中で器を醸す。
「無」という名の、最も贅沢な精神のインフラとして。

地位も名声も、もはや私を縛ることはできない。

私は、ただの私であるという「至福」の中にいる。

銀座 蔦屋書店に現出したのは、私の作品ではない。

それは、貴方の心の中に広がる「無位無風」の景色、そのものだ。

不可逆な未来の定礎(Cornerstone)。


過去の継承ではない。この惑星に刻まれる「石の理性」の記録。

真右エ門窯 馬場 泰嘉

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この記事を書いた人

「様式は時代を整え、質量は実存を定礎する」

自我を捨て、極限の「石の理性」と「猛火の規律」のもと、ただ炎が永遠を暴き出すのを待つ。【掌宇宙論】【耀変美法】【清浄といき】を提唱し、陶芸を以て精神のインフラ(アート)を構築する。

豊嶋彌左衞門(能楽)、奥川俊右エ門(轆轤)に師事。陶山神社での謡曲奉納を主宰するなど、数百年の血脈と精神の調律を探求し続ける。その独自の哲学は、TEDxや日本伝統文化協会(JCbase)への登壇を通じ、次代へ継承すべき「永遠のレガシー」として世界へ発信されている。

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