有田の地で連綿と受け継がれてきた、至高の様式美。先人たちが辿り着いた、寸分の狂いもない完璧な調和は、私たちが常に仰ぎ見るべき偉大な到達点です。また、現代の暮らしに軽やかに寄り添うクラフトの数々も、日々の食卓を豊かに彩る大切な存在であると私たちは考えます。
そうした素晴らしい手仕事が溢れる中で、真右エ門窯が静かに見つめているのは、「素材そのものが放つ、根源的な命の輝き」です。
窯の炎の中で、釉薬が独自の意思を持って動き出す「窯変」。
それは、人間が完璧に統制することは叶わない、宇宙の摂理にも似た現象です。
私たちは、作り手としてその神秘を支配するのではなく、土と火の声に耳を傾け、その美しさを最大限に引き出す「黒子」でありたいと願っています。
完成された形式でもなく、ただの道具でもない。
「自然の理(ことわり)」が器に宿ったときにだけ立ち現れる、飾らない本質の美。
その力強くも静かな佇まいが、手にする方の心と深く共鳴することを願って。

