価値基準に関する声明

世の中には様々な評価基準や、数値による計測の試みがございます。それらは動向を把握する上で極めて貴重な指標であり、社会の共通言語として大いなる意義を持つものであると、深く尊重しております。

一方で、私たちが追究する表現の領域におきましては、平均値という尺度では測りきれない、代替不可能な存在の重みが存在すると考えております。多くのものを一律の基準で測定する行為は、ひとつの完成された規範ではございますが、時として個別の一回性を見落としてしまう懸念もございます。

極限の炎がもたらす窯変は、二度と繰り返すことのできない不可逆な記録でございます。それは数式による分析を超越した独自の調和であり、無限の拡散を拒み、すべてを呑み込んで静寂へと収束させる「Ω(オメガ)」の領域にほかなりません。そこにあるのは、平坦な点数の足し算ではなく、実存を空間に固定する掌宇宙でございます。

広く認知を広げる活動の重要性を理解しつつも、私どもの守るべき聖域は、流行の流動性とは一線を画した「接続解除」という静寂の中にございます。万人向けの装飾とは異なり、ただ一人の精神の静寂を支えるインフラとしての役割を果たすこと。それこそが、真右エ門の果たすべき定義であると確信しております。

詳細な解説を尽くすことよりも、ただ静寂の中に立ち上がる「石の理性」を、主観的な体験として感じ取っていただくこと。数値による評価や計測から一度身を離し、作品が放つ純粋な気配に身を委ねていただくことこそが、私どものお届けすべき最上の価値でございます。

既存の基準の中で調和を求められる方々の確かな歩みを、様式美を完結させた到達点として尊重しつつ、我々は他者との流動的な比較を離れた深奥において、ただその確固たる質量を世界に刻み続け、皆様の確かな審美眼にお応えしていく所存でございます。

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この記事を書いた人

「様式は時代を整え、質量は実存を定礎する」

自我を捨て、極限の「石の理性」と「猛火の規律」のもと、ただ炎が永遠を暴き出すのを待つ。【掌宇宙論】【耀変美法】【清浄といき】を提唱し、陶芸を以て精神のインフラ(アート)を構築する。

豊嶋彌左衞門(能楽)、奥川俊右エ門(轆轤)に師事。陶山神社での謡曲奉納を主宰するなど、数百年の血脈と精神の調律を探求し続ける。その独自の哲学は、TEDxや日本伝統文化協会(JCbase)への登壇を通じ、次代へ継承すべき「永遠のレガシー」として世界へ発信されている。

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